いまさら聞けない「VR(仮想現実)」?「AR(拡張現実)」?って何?
VR(Virtual Reality、仮想現実)
バーチャル・リアリティ(Virtual Reality)、皆さんも耳にする機会が増えてきたと思います。
略してVR。 日本語では『仮想現実』という言葉で表現されています。
1930年代に開発された飛行機シミュレーターがVRの元祖と言われています。
「現実ではない、仮想の空間を飛行する。」
つまり、”実際には存在しない”、”人工的に創造された”世界の中に、あたかも自分がいて、そこに自分が存在しているかのような感覚を体感する。それがVR(仮想現実)という言葉のもつ意味合いです。
仮想の世界にどっぷりと浸かる(没入する)。
その没入感を、人間の五感に働きかけ・操作コントロールすることで高め、仮想の世界で五感がキャッチする情報を、脳がまるで現実であるかのように感じさせます。
五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)の中で、「視覚」と「聴覚」に訴えかける情報を伝達する技術は、他の「触覚」、「嗅覚」、「味覚」に比べて開発と普及が進んでいます。
例えば、「視覚」に訴えかける情報の伝達は、原始的な絵画に始まり、写真、テレビ、最近ではオキュラススコープのように視界を覆うゴーグルで3D空間にいるような映像を映し出す製品が現実のものとなっています。
続いて「聴覚」。耳への情報伝達は、スピーカーやイヤフォンなどのハードウエアが一般的に普及していると同時に、iTunesでの音楽配信など、ソフト面の情報伝達技術も生活に浸透しています。
一方で、「犬を触っている感覚、雪の冷たさを体感できる」(触覚)、
「目の前にラーメンはないが、ラーメンの香りをパソコンから楽しめる」(嗅覚)、
「甘酸っぱい世界中のイチゴの食べ比べを部屋にいながら楽しめる」(味覚)
そういった技術はまだ誰も体感したことがないでしょう。
今後、触覚や嗅覚、味覚に情報伝達できる技術が開発され、普及することで、VRはより現実に近く、没入感の高いものとなってゆくことと思います。
”実際には存在しない世界”。それが『仮想現実』のもつニュアンスです。
何となくでもご理解いただけたでしょうか?
AR(Augmented Reality、拡張現実)
「Augmented」、聞き慣れない単語です。
「Augment」は「増大させる」といったニュアンスの言葉です。
「Augmented Reality」は、増幅された現実『拡張現実』と訳されています。
”実在する世界”を、技術により拡張した世界。それがAR、拡張現実です。
『VR(仮想現実)』が、”実在しない仮想の世界”を創り出すのに対し、
『AR(拡張現実)』は、”実在する現実の世界”に、人工的に情報を付け加え(拡張)ます。
VRと違い、ARはあくまでも”実在する現実の世界”が主体になっています。
例えば一時社会現象にもなったスマホゲーム『Pokémon GO』。
スマートフォンのGPS機能を使用しながら移動すると、スマートフォンに映しだされた現実世界の画像に、そこには現実には存在しないポケットモンスターが出現し、画面上でモンスターを捕獲してゆきます。
また、「LINE」のビデオ通話。ビデオ電話の機能がベースですが、画面に映し出される自分の顔にカツラをかぶせたり、犬と自分の顔が合成された画像で相手と楽しみながら通話できる機能があります。
これも、カメラに映る現実の自分に、仮想現実の技術を付加し、現実を拡張した『AR』技術です。
さらに、MR(Mixed Reality、複合現実)
VR、ARの概念をつかんでいただいたところで、その中間のMR:Mixed Reality、『複合現実』の技術も新たに開発が進んでいます。
MRは、一見ARと似ていますが、ARが”現実の世界”を主体としているのに対し、MRは”仮想の世界”を主体とし、仮想世界と現実世界を重ね合わせる技術と言えます。
少し曖昧で、VRとARの間に位置するので、歯切れの良い説明をすることが難しいので、MRについては日経ビジネスで紹介された「Microsoft HoloLens」が実現する世界をイメージしながらご理解いただく方がイメージしやすいかもしれません。→日経ビジネス「Mixed Realityから始まる産業革命」
Matterportの3D技術はVR(仮想現実)? MR(複合現実)? AR(拡張現実)?
私たちDRIFT PHOTOGRAPHY(ドリフトフォトグラフィー)がお届けしているMatterport(マーターポート)の3D撮影・編集技術は上記のどれにあたるのでしょうか?
Matterport社は「現実世界の空間をVR空間に再現」するとうたっているので、VR(仮想現実)のイメージが強いですが、私個人としてはMR(複合現実)に近い感覚を持っています。
Matterportの3Dカメラは、現実に存在する空間をもとに3D空間を創りあげます。
そこに文字情報や位置情報、方位磁針、計測などの情報を付加しすることができます。
完全にVR(仮想現実)でなければ、”実在する世界”を主体としたAR(拡張現実)でもない、その意味ではMR(複合現実)に近いのではないかと思います。
私たちDRIFT PHOTOGRAPHY(ドリフトフォトグラフィー)は、Matterport(マーターポート)社のオフィシャル認定パ―トナーです。
名古屋を中心に、日本国内・海外へ最先端の3D撮影・編集サービスをお届けします。