VRデジタル空間サービスのマーケットリーダーMatterport(マーターポート)が最新の空間スキャナー“Pro3”をリリース
Matterport(マーターポート)が最新の空間スキャナーPro3をリリース
現実の空間をデジタル上に再現する”デジタルツイン”。デジタルツイン市場をリーダーとして牽引するMatterport社が、最新の空間スキャナー”Pro3”をリリースしました。
これまでMatterport社の代表的な空間スキャナーだったMatterport Pro2(マーターポート プロ2)の後継機が”Pro3”。
ここ1、2年の間、「Pro3がリリースされる」という情報が各国のSNSで噂されてきましたが、ついにその情報が公開されました。
日本での販売・発送は令和4年10月以降から順次、とのことなのでまだ実際の使用感は分かりませんが、リリースされている情報からポイントをまとめました。
Pro3は次世代LiDARデバイスにより高解像度画像、高精度、そしてかつてなく迅速な空間スキャンを実現
Matterport Pro3 カメラの概要
さまざまな光の条件下で比類ない精度を実現する高精度 LiDAR センサー搭載。
屋内、屋外、直射日光下でも可能。20メガピクセル(2,000万画素)のセンサーと12枚で構成される超広角レンズにより、鮮やかな色で、高精度かつ高精細な空間撮影を実現。
50cmから最大100mの深度で毎秒100Kポイントをキャプチャ。
1箇所(スウィープ)20秒以下で撮影。
Pro2では50,000ポリゴンまでが上限だったのに対し、Pro3のシステムのおかげで優に1,000,000超ポリゴンまで改善。
Pro3の重量は約2.3kgで、Pro2と比較して35%の軽量化と30%の小型化を実現。
電源を入れてからわずか40秒弱で高速起動。
内臓バッテリーではなく、入れ替え・充電ができるバッテリーで、3.5時間で充電完了。
最大100m先までとらえるLiDARによって、広大な空間を驚くほど詳細に空間スキャンすることが可能。
Leica BLK360は不要!?
これまで、直射日光の当たる屋外、もしくは天井が10mを超えるような大きな空間は、Matterportクラウドサービスと互換性とあるライカ社のBLK360を使う必要がありました。
ただ、今回発表されたPro3があれば、Matterportのデジタルツイン作成でBLK360を使う必要はなくなりそうです。
理由は3つ。
性能
Pro3もBLK360と同様、屋外や直射日光下での空間スキャンが可能。
更に、BLK360の最大測定可能距離が60mなのに対し、Pro3は100m。大規模施設や広大な屋外空間のVR制作に対応できます。
撮影スピード
BLK360は1ポイントの撮影(空間スキャン)に2〜5分かかるのに対し、Pro3はたったの20秒!大規模施設や広大な屋外空間を圧倒的に早く撮影可能。BLK360はMatterport社の製品ではない為、Materport社のクラウドサービスを使ってVRショーケースを作成するのに追加の費用が掛かりました。一方Pro3はMatterport社製なので追加の費用は発生しないものと思われます。
VRデジタルツイン空間の制作がより柔軟に
Pro3のスペックをざっと眺めてきましたが、Pro3のリリースによってこれまで以上にVR制作の幅が広がり、VRの活用の幅が広がることが予想されます。
屋内外を問わず、より大きな施設のVR制作が可能になり、BLK360で長時間かけて撮影していた屋外の撮影時間が一気に短縮できます。VR撮影の為の現場のダウンタイムを最小限に抑え、撮影にかかる時間の効率化が可能になります。
日本では令和4年10月初旬から発送開始予定
MatterportのPro3は、北米とカナダでは2022年9月初旬から、イギリス、EU、日本、オーストラリア、ニュージーランドでは10月初めから発送開始予定とのことです。
Matterport Pro3の本体価格
気になる金額は、、、
Matterport Pro3本体のみ・・・$5,995.00
Matterport Pro3本体とアクセサリーキットのセット・・・$7,995.00
ただし、日本での販売価格はまだ公開されてされておらず、日本円でいくらで販売されるかが気になるところです。
目下の急速な円安(2022/9/11時点で$=139円台)が気になるところですが、低く見積もってもPro3本体のみで100万円程度、アクセサリーキット込みで120万円くらいといったところでしょうか。
クラシックプラン(Classic Plans)の場合は要注意!Pro3はClasicc Planと互換性がありません
弊社の様にMatterportのクラウドアカウントを古くから持っている場合、現行のプランに比べてとても良い条件でクラウドサービスを使うことが出来ました。
しかし!なんとPro3はクラシックプランと互換性が無いとのことです。
したがい、Pro3を使うには、現行のプロ、ビジネス、エンタープライズの何れかのプランに変更する等する必要があるとのことです。
Pro3で撮影したサンプルをMatterportが公開
弊社の対応:Pro3が届くまではBLK360で対応。Pro3が届き次第、Pro3での撮影をスタートします。
上記のとおり、Pro3が日本国内で発売・発送されるのは早くても今年令和4年10月初旬以降とアナウンスされていますが送れる可能性もあります。
それまでの間、弊社では必要に応じてライカ社のBLK360とPro2を併用してVR制作をおこなって行って参ります。
北は新潟、南は福岡、BLK360と様々なVR撮影・製作をしてきましたが、Pro3の登場でBLKを使う機会もぐっと減りそうです。
この記事の参考URL
https://matterport.com/blog/announcing-matterport-pro3-camera-and-new-platform-advancements
https://petapixel.com/2022/08/30/matterports-new-pro3-camera-is-a-breakthrough-in-3d-capture-tech/
DRIFT PHOTOGRAPHY(ドリフトフォトグラフィー)はアメリカ・シリコンバレーのMatterport(マーターポート)社のマーターポート・オフィシャルサービスパートナーです。